【飛ぶための百歩】で読書感想文!目が見えない人の世界観を感じよう。
読書感想文対象学年

「飛ぶための百歩」の対象学年は、小学校高学年です。

でも中学生が読んでも良い本なので、小学校高学年から中学生におすすめです!

「飛ぶための百歩(ジュゼッペ・フェスタ作、杉本あり訳・岩崎書店)」は

2020年読書感想文課題図書(高学年)

「何でもかんでも自分だけでできるわけじゃない。人と協力・助け合うのも大切だ。」

ということを考えさせてくれる本です。

 

ここでは、「飛ぶための百歩」を読んでの読書感想文のアイデアと、書き方の流れの例をまとめています。

あなたが感想文を書くときの参考になれば幸いです。

 

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▶︎一言あらすじ

▶︎登場人物
▶︎感想文の例 ▶︎感想文のアイデア・テーマ

【飛ぶための百歩】ひとことあらすじ

あらすじを一言で言うと?

人に頼らずに生きていきたい気持ちの強い、山歩きが好きな盲目の少年の成長物語。

目が見えない主人公ですが、

目が見えない以外はフツーだし、

目が見えないからこそ研ぎ澄まされる感覚ってあるんですよ。

そのことに気づかせてくれる作品です。

目の見えない人が世界をどう見ているかを知るために

是非この本も読んでみてください。参考になりますよ。

↓↓↓↓

「みえるとか みえないとか」(ヨシタケシンスケ・アリス館)

 

見えない人の世界の見え方が、少し見えますよ。

 

 

著者について

著者はジュゼッペ・フェスタさん。

イタリア人作家です。

自然科学に詳しいうえに音楽家。

なんてマルチな人なんでしょう。

この「飛ぶための百歩」でも

環境に対する知識、音楽に対する知識が

いかんなく発揮されています。

 

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【飛ぶための百歩】主な登場人物・場所

物語の進行に不可欠な登場人物と場所をおさらいしておきましょう。

まずは舞台となるドロミテ渓谷の景色を堪能して、イメージを膨らませてください。

 

アルプスの山岳地帯です。

かなりの高地で絶景がたくさんあります。

ぜひ、ストリートビューで景色を見てみてくださいね。

 

さてさて、こんなドロミテ渓谷を、以下の登場人物が山歩きをします。

 

 

ルーチョ

5歳の時に盲目になったけれど、活動的な14歳の男の子。山歩きが大好き。

音楽はラップが好みで、自分で作詞もしている。

おばのベア(ベアトリーチェ)が山歩きなど、様々な旅行の同伴者をしてくれている。

自分とおばをつなぐスカーフは

必要だけれどわずらわしいと思っている。

 

 

キアーラ

ルーチョと同い年の女の子。

結構きれいな顔立ちをしているが、あまりしゃべらない。

そのため、お高くとまっていると思われがち。

音楽はロックが好みだが、

なかなかほかの人に心を開かない。

 

 

ティツィアーノ

アルプスの山岳ガイド。

若くて元気だが知的な印象。

ルーチョのおばのベアと同世代。

山岳警備隊とも仲良くしており、

ロッククライミングも得意。

 

その他、ワシの家族や密猟者、山岳警備隊も出てきますが、

読書感想文としては

ルーチョに注目するといいですよ。

 

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【飛ぶための百歩】感想文のアイデア・テーマ

ルーチョは目が見えません。

でも、山歩きが好き。

景色は見えなくても、感じるものがいろいろあるんですよね。

そのあたりから読書感想文のネタが見つかりそうですね。

  • 感想文アイデア
  • 目が見えない人との接し方はどうあるべきか。
  • 目が見えない人は世界をどうとらえているのか、見える人との違いを比べる。
  • 人を頼るべきところと自分ですべきところの境界について考える。
  • 見えないことは不自由なことかどうかを考え、ルーチョのこれからを想像する。

目が見えない分、聴覚が研ぎ澄まされているルーチョは

その力を物語の中で発揮します。

目が見えないから不幸という考え方は改めるべきだと

ぼくは思ったので、それを感想文の例にしてみます。

 

【飛ぶための百歩】読書感想文の例

では、僕ならこんな流れで書くかな…という例をまとめていきます。

流れを参考にして、あなた自身の経験を織り込み、

オリジナルの読書感想文に仕上げてください。

 

 

自分がどの感覚を使って世界を見ているのかをまとめる。

まずは、あなた自身がどのように世界を見ているかを書きましょう。

目が見える人は、視覚を使う割合がとても高いことに気づきましょう。

例えば…。

ぼくは、のどが渇いたとき、お茶を飲む。

冷蔵庫からお茶のピッチャーを取り出し、

用意したコップにお茶を注ぐ。

コップの8分目までお茶お入れたら注ぐのをやめる。

ピッチャーを冷蔵庫に戻し、コップのお茶を飲みほす。

今の動作で、僕が使った感覚は視覚・触覚・味覚などがある。

その中でも、ぼくは特に視覚をたくさん使っている。

冷蔵庫の位置を確認したり、コップに入れるお茶の量を見たり。

目が見えるぼくは、視覚をとても頼りにしている。

もしあなたが目が見えるのであれば、

視覚にとても頼っていることを強調しましょう。

 

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ルーチョはどの感覚を使って世界を見ているのかをまとめる。

次に、ルーチョがどのように世界を見ているかを書きましょう。

目が見えない人は、視覚以外の要素を使って生きていることに気づきましょう。

例えば…。

ルーチョは目が見えない。

でも、白砂糖とキビ砂糖の違いがわかるし、

お茶がカップにどれぐらい入ったのかを感じることができる。

ルーチョは視覚は使わないけれど、

触覚(手触り)や聴覚(音)で、世界を十分にとらえることができている。

その様子を見る限り、別に「不自由」というわけではない

ルーチョの行動から

目が見えない=不自由

という印象がなくなったことをまとめましょう。

 

 

ルーチョの優れた感覚に感心する。

物語の中で、ルーチョの優れた聴覚が生かされます。

目を頼りにしてもわからないことが

耳を頼りにするとわかるときがあることに

素直に感動しましょう。

例えば…。

物語の中で、ルーチョの優れた聴覚がとても役に立っている。

音が反響してわかりにくい中、密猟者がいる方向を正確に把握できた。

目が見える人たちが視覚に頼りすぎて困惑するときにも

ルーチョは惑わされずに済んだのは、むしろ目が見えないために

ほかの感覚が研ぎ澄まされているからだ。

目が見えないことで

研ぎ澄まされた感覚があるということを

まとめましょう。

 

 

あなたは、目が見えない人と、どのように接したらよいのかを考える。

とはいえ、目が見えない人と接したとき

戸惑うことは仕方ないことかもしれません。

だって、自分とは違う世界の見え方で生きているのですから。

物語の中ではキアーラもティツィアーノも最初は戸惑いました。

そこに共感しつつ、

フツーに付き合うことの大切さに

つなげていきましょう。

例えば…。

ぼくは、目の見えない知り合いはいない。

だから、きっと、最初は戸惑うことがあると思う。

物語の中で、キアーラもティツィアーノも、

ルーチョとどう接すべきか迷っていた。

でも、話をしたり、ともに行動したりするうちに

普通の人と接するのと同じように話せるようになった。

ルーチョはやっぱり今の若者でラップが好きで、

ロックが好きなキアーラと言い争いをする。

好きなことは人それぞれだから、当たり前といえば当たり前だけど、

目の見えない人も見える人も、

やっぱり同じ世界に住んでいることに、ぼくは気づいた。

ぼくもやっぱり、最初は戸惑うかもしれないけれど、

目の見えない人がかわいそうとか不自由とか思うことなく、

普通に接していきたい。

人は人それぞれ

ですよね。

 

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ルーチョの自立について考える。

ほとんど自分の力で生きてるルーチョですが、

おばのベアとつながっているスカーフはいわば山歩きの必需品。

ルーチョはそれを煩わしいと感じています。

人に頼らなければならない自分にコンプレックスを

持っているからです。

でも、お互い支えあって生きていくのはとても大切なことですよね。

世話になっていることを自覚しつつ、

自分もほかの人とかかわっていきたい

ことをまとめて読書感想文を終わりましょう。

例えば…。

ルーチョはルーチョの世界を生きている。

ただ、山歩きの時など、目が見えないために一緒に歩いてくれる人が必要で、

そのことにコンプレックスを持っていた。

でも、キアーラの言葉で、乗り越えることができた。

 

目が見えようが見えまいが、誰もが悩みを抱えている。

大切なのはそれを自覚したうえで行動できるということだと思う。

 

ぼくも、できないことはたくさんあるけれど、

できないことを知ったうえで、できる人にも助けてもらって生きていこうと思う。

ぼくは、この本を読んで、強くそう思った。

大切なのは、お互い尊重しあうことで、

自分もそうありたいと決意して終わりましょう。

本を読んで自分の意識が変わったことを

まとめましょう。

 

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最後に

目が見えないからといって

かわいそうというわけではありません。

目の見えない人は

目の見えない人の見え方で、世界を見ているのです。

 

世界の見え方は人それぞれ。

お互い、尊重しあって生きていけるといいですね。

読書することによって自分の考えが深まったら、

読書感想文としては成功です。

 

あなたらしい、オリジナルの作品を仕上げてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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