
佐藤まどかさんの作品「アドリブ」は、
進路について考える中学生の読書感想文にとてもおすすめです!
才能・努力・家庭環境など、
あなた自身と比べて考えることで感想文が出来上がります。
読んで感動すること間違いないので、
感じたことをそのまま感想文にしちゃいましょう!
進路について考える中学生に特におすすめです。
でも、小学校高学年でも読めますよ。面白いです。
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【アドリブ】ひとことあらすじ
イタリアに住んでいる日本人の少年が、フルーティストを目指す成長ストーリーです。
国立音楽院の雰囲気やライバルや友人など、色々共感できる物語です。
お話の舞台はシエナという町です。
ストリートビューで、現地の雰囲気を味わってください!
著者について
著者は「佐藤まどか」さん。
イタリア在住の作家さんです。
数年前の読書感想文の課題図書「105度」の筆者でもあります。
読み終わってスッキリする作風で、
読後感はいつもさわやかです。
【アドリブ】主な登場人物
「国立音楽院」という音楽学校の雰囲気を感じながら、まずは作品を味わってください。音楽の才能のある学生たちは、自分の才能に自信がある人もいますが、そうでないこともあるんですよね。
主人公:ユージ(森 ゆうじ)
イタリア(トスカーナ地方)の田舎町に住む日本人中学生。
公立の学校に通いながら国立音楽院(コンセルヴァトーリオ)でフルートを学んでいる。
国立音楽院での師匠は、指導が素晴らしいことで有名なサンティーニ教授。
フルートを始めたきっかけは、国立音楽院の学生が演奏する無料コンサートで感動し、
自分もオーケストラで演奏したいと思ったから。
ただ、自分の才能には自信がなく、進路に対する悩みも深い。
練習時間も十分に取れなかったり、音楽に対する熱意も上下したりと、
いろいろ共感できるところがありますよ。
決してお金持ちの家庭ではないのに、音楽で生きていくのには覚悟が必要ですからね。
ライバル:サンドロ(サンドロ デッラ コルテ)
国立音楽院(コンセルヴァトーリオ)でフルートを学んでいるユージの同級生。
いろいろなコンクールで入賞するほど演奏技術が素晴らしい。
ユージとは違い、将来はフルーティストとして生きていく覚悟を持っている。
レストランをいくつも経営する裕福な家庭に育っていて、高価な総銀製のフルートを使っている。
偏った天才:ジャンフランコ
国立音楽院(コンセルヴァトーリオ)でヴァイオリンを学んでいるユージより1つ上の先輩。
超絶技巧もお手の物で、聴衆を魅了する演奏も得意。
自分を天才だと信じてはばからない。
ただ、楽譜の読み取りが苦手で、得意と苦手の落差が激しい。
クラシック音楽はお金持ちのもの…と感じさせてくれるキャラです。
音楽に必要なのは、技術とハートの両方だということを考えさせてくれます。
【アドリブ】感想文のアイデア・テーマ
楽器やスポーツなど、何か習っている人には共感しやすい要素がたくさんありますよ。
退屈だけど必要な練習(トレーニング)ってあるじゃないですか。
僕はコツコツ地道なトレーニング、苦手ですが
とっても大事なんですよね。
あなたも、自分の努力や悩みを作文で表現していきましょう!
・技術と情熱の両方がスキルアップには必要だということを、ユージの成長と自分の成長を比較しながらまとめる。
・プロを目指すということや覚悟について、ユージが高級な楽器を諦めてしまう場面から考える。
・プロとアマの違いをまとめ、自分はどの道のプロになれるのかをユージと比較しながら考える。
ポイントは、主人公のユージと
あなた自身の行動や考えを比べることですよ。
【アドリブ】読書感想文の例
僕ならこんな流れで書くだろうという流れの例を考えました。
参考にしてみてください。
そのうえであなた自身の考えを盛り込みながらまとめ、
あなたオリジナルの読書感想文に仕上げましょう。
①ユージの悩みについて共感する。
ユージは、国立音楽院でフルートを学んでいますが、
この先の進路について悩んでいます。
進路の悩みについて、思い切り共感しましょう!
例えば…。
ユージは国立音楽院でフルートを学んでいる。
きっかけは国立音楽院の学生オーケストラの演奏に感動したからだ。
でも、実際に学び始めると、演奏の楽しさというより、地道な練習の退屈さを感じるようになってしまう。
演奏技術を磨くことと表現力を高めることはどちらも大切だけれど、単調な練習ばかりでは情熱が失われていくのは、ぼくもよくわかる。
と、ユージの悩みに共感し、次につなげていきましょう。
②自分が打ち込んでいる活動を紹介し、取り組む熱意について考える。
さてさて、こんどはあなたのことを、熱く語る番ですよ。
あなた自身がどのような活動に打ち込み、どんなことに悩んでいるかを綴りましょう。
持っている悩みにユージの悩みを重ねると、
読書感想文らしくなっていきます。
例えば…。
ぼくは部活でテニスをしている。
始めたきっかけは、友達がしていたのと、プロの試合を生で見て、とても面白そうに思ったからだ。
ぼくはまだ1年生で、思うようにボールを打つことはできないけれど、ごくたまにきれいに決まるときがある。
エースが決まった時の快感は最高で、病みつきになる。
でも、毎日しなければならない基礎練習はつまらない。
ダッシュ・クロスステップ・素振りなど、単調なトレーニングは疲れるし、気持ちも入らない。
と、自分が始めたきっかけと退屈だと思っている練習をあげましょう。
③ユージが大きく成長するきっかけとなった出来事をあげ、情熱を高める方法を考える。
さてさて、退屈な練習も表現力などの実力アップのために必要なので、
一気にモチベーションを取り戻せる出来事について語りましょう。
モチベーションを高める出来事とは、発表会だったり仕上げだったり、
取り組んでいるものによって少しずつ異なりますが、
ユージのやる気が高まった出来事と自分の場合を重ねましょう。
例えば…。
ロボットのように単調になっていたユージのフルートは、いくつかのきっかけで命を取り戻した。
大きなきっかけの1つは、短期の合宿だった。普段と違う指導者や、上手な先輩たちと出会うことにより、自分がもっとうまくなりたい気持ちを取り戻すことができた。
もう1つはや、ユージの母のレストランでのパーティーでの演奏だった。今まで毎日練習してきた成果と表現力で、聞いてくれる人が感動してくれる喜びを感じることができた。
テニスをしているぼくにとって、モチベーションが高まるきっかけも、似ているかもしれない。
夏の地区の対抗戦が近づいてくると、練習にも気持ちが入る。また、練習試合の前や、実際に試合をした後は、自分の課題がはっきりするので、単調な練習も全然単調に感じなくなる。
と、モチベーションが高まるきっかけについて語りましょう。
④ユージの成功と、自分の目指すものを比べ、感想文をまとめましょう。
物語の最後には、ユージは目標だったオーケストラとの共演が実現します。
読んでいてもとても感動しますが、あなた自身の目標も語り、読書感想文を終わりましょう。
あなたが「なりたい」姿を熱く語ることで、
「この本を読んでよかった。自分も頑張ろう」
という気持ちを表現しましょう。
例えば…。
日々の単調な練習や、自分の才能についての悩みを乗り越え、ユージはオーケストラと共演することができた。大切だったのは、きっと音楽に向き合う覚悟、ユージにとっては人生に向き合う覚悟だったとぼくは思う。
ぼくは将来、テニスのプロ選手になりたいとは思っていない。周りにはうまい人たちがたくさんいて、テニスで食べていけるとは思えないからだ。でも、自分なりのレベルで練習をこなし、試合を楽しめるようになりたいし、ある程度は勝てるようになりたいとも思っている。
ぼくは、この本を読んで、基礎練習の大切さを学んだ。ベースの力を高めることで、できることが増えていく、つまり自分の引き出しが増えることがよく分かった。
ぼくはこれから、日々の地道な練習を、特に頑張っていこうと思う。なぜならそれが、試合で思い通りのショットが打てる自分につながるからだ。
さぁ、今日も基礎練習からがんばろう。
と、読書することで気持ちが高まり、自分が変わったことを語って、読書感想文を終わりましょう。
最後に
ぼくは趣味で楽器をやっているのでよくわかるのですが、
レベルアップすることで見えてくるもの、たくさんあるんですよね。
できることも増えるのですが、
できないことがよりはっきりと見えてくるんです。
何かを学ぶということは、より見えることが増えるということですよね。
あなたも自分の打ち込んでいることを考え、
「アドリブ」のユージの悩みや成長に思いっきり共感できれば
きっと良い読書感想文に仕上がりますよ。
ちなみに
佐藤まどかさんの作品「105度」もとてもよい作品ですので、ぜひご一読ください。
音楽をテーマにした物語としては
「蜜蜂と遠雷」
も面白かったですよ。
こちらはピアノのコンクールが舞台で、映画にもなりました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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