ホロコースト、知っていますか?

多分、人類史上で最悪の出来事です。

この作品でホロコーストがどんなものかを知り、

様々な話や映像作品も参考にしながら

戦争の意味、人間とはを考えて

読書感想文に仕上げましょう!

 

 

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「いのちはおくりもの ホロコーストを生きのびて」ってどんな話?

「いのちは贈りもの ホロコーストを生きのびて」は2018年の読書感想文課題図書(高校)です。

作者はフランシーヌ・クリストフさんです。

作者はどんな人?

フランシーヌ・クリストフさんは1933年生まれのフランスの詩人で、

ホロコーストの生存者です。

8歳の時、母と共にナチス・ドイツに連行され、解放された経験

「いのちは贈りもの」で語っています。

詩人だけあって、表現が簡潔で分かりやすく、

それでいて大切なことがすごく伝わってきます。

自分の体験を後世に伝えるために、フランス国内外で戦時中の証言をしたり

元ベルゲン=ベルゼン被収容者友の会の会長をつとめたりもしています。

本人の語っている映像の紹介が訳者あとがきにありました。

ベルゲン=ベルゼン収容所で赤ちゃんを産んだ人に

チョコレートをあげたエピソードをフランス語で語っています。

英語字幕ですが是非、見てみてください!

↑フランシーヌさんが語っている映像

生まれた子と、再会したって

感動ですね。

 

ひとことあらすじ

ナチスドイツに連行された母子が劣悪な環境を生きのびる話。

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主な登場人物

フランシーヌ・クリストフ

この物語の作者で、フランスのユダヤ教徒です。

6歳の時、父が戦争捕虜になり、母子で暮らしていました。

ナチスドイツのフランス侵攻に伴い、8歳でドイツ兵に連行されます。

色々な収容所を経て、

ドイツのベルゲン=ベルゼン収容所で過酷な日々を送ります。

「いのちは贈りもの」はフランシーヌの目線で語られています。

 

マルセル・クリストフ(ママ)

フランシーヌの母。

フランシーヌを連れてナチスドイツの支配下ではない

フランス南部に逃げようとしますが失敗。

フランシーヌを連れたまま、色々な収容所で働くことになります。

 

ロベール・クリストフ(パパ)

フランシーヌの父。中尉でしたが戦争捕虜となりました。

捕虜となりながらも、ジュネーヴ条約で捕虜に認められている権利をフルに使って

フランシーヌ達を守るために収容所から色々手を尽くします。

結果、全員生き残ることができました。

 

主なあらすじ(ネタバレです)

フランシーヌが子供のころに経験したことを

1967年(30代)にまとめたものという書き出しで始まります。

 

穏やかに暮らしていたフランシーヌの家族に、戦争の影が忍び寄ってきます。

1940年6月

パリはドイツ軍に攻撃されて占領されます。

パパもドイツとの戦いに敗れ、捕虜となってしまいます。

ドイツの支配は徐々に厳しくなり、

ユダヤ人に対する迫害が始まります。

物不足、旅行の禁止、労働の禁止・・・

服装に黄色い星を縫いつけて、

自分がユダヤ人であることを示さねばならなくなります。

フランシーヌはユダヤ人であることを誇りにしながら生活し続けますが、

ユダヤの星をつけた人々がひっきりなしに姿を消していくことに、不安を覚え、こわくなります。

 

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1942年

フランシーヌは8歳になります。

夏休み、フランシーヌの母はパリをはなれ、非占領地域に向かいます。

ユダヤの星を外し、普通のフランス人のふりをして。

しかし、目的地のラ・ロシュフーコー駅に着いた時、ドイツ兵に身分証明書をチェックされます。

そして、ユダヤ人だということがばれ、連行されてしまいます。

ここからだんだん、厳しい生活が始まります。

アングレームという町の刑務所から、ポワチエの収容所へ移動させられ、

人はいっぱい、ウジ虫もいっぱいでネズミが走りまわる環境で4日間を過ごします。

その後、家畜用の貨車に入れられ、排せつ物であふれた車内で何時間も過ごし、

ドランシーという町に運ばれます。

ドランシー収容所では、ママは「皮むき場」で、野菜の皮むきを長時間させられます。

ドランシー収容所で、フランシーヌはたくさんのユダヤ人がドイツに送られていくのを見ます。

フランシーヌ達はラッキーなことに、父が戦争捕虜だったおかげで

「人質」としてフランス国内にとどめおかれていたのですが、

何かの手違いでフランシーヌの名前が移送者リストに載ってしまったことがありました。

ママが親切そうな憲兵に声をかけ、何とか助けてもらえます。

本当に、紙一重のギリギリの状況を生き伸びることができました。

 

ドランシーでは3週間ほど過ごし、また家畜用の貨車に詰められて

ボーヌ=ラ=ロランド運ばれます。

 

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ボーヌ=ラ=ロランドでは、比較的落ち着いた日々を送ることができました。

頭にシラミがわいて、皮膚炎になって髪の毛が短く切られてしまいますが、

食べ物をお腹いっぱい食べることができたからです。

ママは看護婦を勤め、診療所を取り仕切ります。

が、再び家畜用貨車に乗せられ、ドランシーに戻ります。

 

ここから、地獄のような日々が始まります。

 

フランシーヌはドランシーで初めて遺体を目にし、

そこからたくさんの人が亡くなるのを見ていきます。

みんな「移送」より命を断つことを選んだのです。

収容所の中の限られた情報の中では

「移送」の中身は想像するしかなかったのです。

(「移送」は強制労働所で多くの人の命を奪う手伝いをさせられ、やがて自分の命も危ういところだったと、あとの時代の私たちは知っていますが、当時収容されていた人の情報では分からなかったでしょうね・・・)

たくさんの人がドランシーでも亡くなっていきます。

ママは、今度は「待機階段」「出発階段」の手伝いをしていました。

「待機階段」とは収容されているが釈放される可能性のある人の手続きをする階段。

「出発階段」とは、どことも知れない所へ、行くと定められた人たちの階段。

出発階段にいる人たちの重く暗い視線でママは怒りっぽくなってしまいます。

また、フランシーヌもだんだん感情を失っていきます。

 

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1944年5月

父が捕虜と言う事で特別扱いされていたフランシーヌと母も、

ついにドランシーから移送されます。

今度の移送は普通の列車で、到着した先は

ドイツのベルゲン=ベルゼン強制収容所。

ベルゲン=ベルゼン強制収容所には、オランダ・ギリシャなど、

様々な国から連れて来られたユダヤ人たちがいました。

フランシーヌ達はバラックでの生活となります。

バラックはストーブとテーブル、そして

ズラリと並んだ3段ベッドがありました。

 

ベルゲン=ベルゼンでの生活は劣悪そのもの。

食事も満足に出されません。

ママは看護婦に指名され、仕事をします。

収容所は満員になり、バラックはどんどん建てられます。

収容された人々の栄養状態はいよいよ悪くなり、痩せこけていきます。

尊い命を失う人達が増えて、

焼却場の煙突からは、いつも煙があがっています。

ベルゲン=ベルゼン収容所では常に腐敗臭が漂っています。

フランシーヌの体調もどんどん悪くなり、

お腹は赤痢、頭はシラミ、とびひは両手いっぱいに広がり、指も曲げられなくなります。

 

焼却場では足りなくなり、

掘られた穴にも捨てられる人々。

彼らを運ぶのは囚人服を着たユダヤ人でした。

フランシーヌは、次第に感情を失っていきます。

そしてさらに、収容所にチフスという熱病が広がり始めました。

いたるところに地獄のような光景があふれています。

 

それでもやっぱり、父が捕虜として扱われているフランシーヌたちはマシな扱いだったようで、

戦争捕虜の父からの手紙や小包は届いていました。

 

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1945年4月

フランシーヌ達は真夜中にたたき起されます。

行き先は、シャワー室。

フランシーヌはいよいよ、自分の命が尽きるのだと覚悟します。

が・・・これは本物のシャワーでした。

ホッとするのもつかの間、フランシーヌ達は

再び移送されることになります。

汚物にまみれた車両で数日間走り、

車両に詰め込まれた人達は飢え、命つきる人も増えていきます。

 

ある日の停車時間にママは食べ物を探しに行き、

出発に間に合わず、ママは行方不明になります。

フランシーヌは強烈な不安に襲われます。

 

数時間後、汽車が停まった時、ママが乗ってきました。

ママも衰弱と疲労で限界だったのですが、

仲間のみんながかつぎあげ、

何とか車両に戻ることができました。

 

想像を絶するような状況を過ごした後、

フランシーヌたちは解放されました。

解放された場所は爆薬が仕掛けられた橋の上でしたが、

爆破はされず、生き残ることができました。

 

フランシーヌ達が解放された場所は

ドイツのトレビッツという名前の村。

ただ、戦争が終わったわけではなく、

ソ連兵に世話をされ、トレビッツで

静かに生きていきます。

 

トレビッツの村では、チフスが流行し、

村は隔離されます。

ママもチフスにかかり、正気を失いますが、

何とか回復していきます。

 

解放されて2カ月後

捕虜収容所から解放されたパパが

トレビッツまで迎えに来ました!

パパはあらゆる手を尽くしてフランシーヌ達を探しだしたのです。

そして、フランスに戻ることができました。

 

解放されたとはいえ、すべてが元通りになる訳ではありません。

傷ついた体、失った財産、人間関係・・・。

収容所での生活を背負いながら、フランシーヌ達は生きていきます。

 

50年後

フランシーヌはベルゲン=ベルゼンを再び訪れます。

鳥がいたるところで歌っている緑の豊かなベルゲン=ベルゼンの

博物館で収容所の資料を見て、強制収容所のあった地獄のような世界を確認します。

そして、絶滅させられかけた自分たちが

いのちという贈り物

をつないで、何人もの子どもや孫にかこまれて生きていることを実感するのです。

(おわり)

 

読書感想文のヒント

読んで感じたことを素直に書き、

同じ人間がなぜこんなことをしてしまったのかを考えましょう。

そして、ホロコーストのような出来事が2度と起きないようにできることを考えましょう。

さらに、現代のあなたが生きている世界に

小数派が完全に抑圧されてしまう動き(ホロコーストの芽)がないのかを考察し、

最後に自分ができることを決意してまとめましょう。

 

こんな順番で書いてみましょう!

①自分がいま、いかに平和な世界で暮らしているかを書きましょう。

自分は平和な世界に生きていて、当たり前にできることをいくつか書きましょう。

例えば、食事や旅行、学校に行けていることなどを具体的に書きましょう。

②「いのちは贈りもの」から感じたことを素直に書きましょう。

ホロコーストでフランシーヌが経験したことから、あなたが感じたことを素直に書きましょう。

例えば、ユダヤ人と言うだけで隔離され、差別されたこと。

強制収容所でとても理不尽な仕打ちを受けたこと。

劣悪な環境での生活、絶命した人たちに囲まれた生活。

たくさんあると思います。具体的に書きましょう。

③個人の視点から、国の政治へ視点を広げましょう。

フランシーヌ達は地獄のような生活を送っていたのですが、

ホロコーストがおこってしまった原因について考察しましょう。

 

下にざっくりとまとめてみたので、自分なりにまとめ直しましょう。

 

第一次世界大戦で敗戦国となったドイツはイギリスなどの戦勝国に

多額の賠償金を払わないといけなかった。

払いきれない借金に苦しむドイツ国民は、

ヒトラーと言う英雄を選挙で選んだ。

ヒトラーのナチス党がドイツ議会で過半数になった時、

多数派ですべてを決めることができる法律を採択した。

ナチスがドイツを牛耳り、ユダヤ人絶滅、ドイツ帝国再興を夢見て

第2次世界大戦が始まった。

戦争の中でたくさんの命が失われ、フランシーヌらユダヤ人は

600万人もの尊い命が奪われました。

こんな流れがまとめられるといいですね。

 

④日本の現状を、第二次大戦の頃の状況と比べてみましょう。

日本は今、とても平和です。

でも、気をつけなければならないことを書きだしましょう。

例えば国会について考えましょう。

今、ある政党が圧倒的多数で政権運営をしています。

数の論理(多数決)ですべて第一党の思いのまま

政治が進められているということです。

つまり、昔のナチスのように民主主義の手続きをとって

独裁政治になりうるということです。

独裁にはならないだろうと思うけれど、

ヒトラーは独裁者になりました。

だから、今の日本でも、独裁者が出てこないように

私は注意していく必要がある

ということを書きましょう。

 

⑤2度とフランシーヌのような経験をさせないためにできることを書いて終わりましょう。

いよいよまとめです。自分の意志が伝わるようにまとめましょう。

ホロコーストは人類史上最悪の出来事で、

ユダヤの人たちはとても苦しんだ。

ホロコーストを起こしたのはあくまでも私たち人間で、

2度と戦争を起こしてはならない。

私にはまだ力はないけれど、

少数者も尊重される社会を作っていくために

努力をしていきたい。

として終わりましょう。

 

最後に

ホロコーストに関する資料は

本当にたくさんあります。

映画や物語、色々見てから感想文を書くと

きっと説得力のある作品になりますよ。

お勧めの作品をいくつか紹介しておきますね。

映画

  • シンドラーのリスト
  • 戦場のピアニスト

書籍

  • アンネの日記
  • 夜と霧
  • 杉原千畝物語

ホロコーストを学び、

人間の性について

是非深く考えてみてください!

そして「深い」読書感想文に仕上げて下さい!

 

おまけ情報

ユダヤ人は歴史上、大変な経験をしている訳ですが、

今の世の中に非常に大きな影響を与えている

ユダヤ人はたくさんいます。

  • フロイト(心理学者)
  • アインシュタイン(物理学者)
  • ラリー・ペイジ(グーグルの創始者)
  • スピルバーグ(映画監督)
  • ハーワード シュルツ(スターバックス創業者)
  • リーバイ・ストロース(ジーンズ発明者・・・リーバイス社創業者)

ユダヤ資本と言われるほど、世界のお金の大半もユダヤ人が持っているようです。

社会の仕組みを詳しく知るのも、面白いですよ!

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