
「かみさまにあいたい」は小学校中学年の課題図書(2019年)です。
程よい長さの友情物語で読書感想文にオススメです。
ここでは主な登場人物と簡単なあらすじのまとめ、読書感想文のアイデアと作文の例をまとめています。
あなたの読書感想文作りの参考になるとうれしいです。
「かみさまにあいたい」あらすじひとことまとめ
神さまにメッセージが届けるために雄一と竜也が忍びこんだ家で貴重な体験や成長をする話。
ごく簡単にまとめると、こんな感じですが、ディティールを読み込むためにはやっぱり原作が一番。
作品の味わいや雰囲気はぜひ 直接読んで感じてください!
「かみさまにあいたい」主な登場人物まとめ
それぞれの登場人物の特徴を押さえておくと、読書感想文のヒントになりますよ。
藤本 雄一(ふじもと ゆういち)
主人公の小学校3年生の男の子。
数ヶ月前に祖母を失い、悲しみから立ち直りきっていない。
幼稚園の頃、おばあちゃんに柔道教室に連れて行ってもらっていて、練習のあとに親には内緒でコーラを飲んでいたのが懐かしい思い出。
小松崎 竜也(こまつざき たつや)
雄一のクラスメイトの3年生男子。
小柄であごが細く、いたずらっぽい目をしている。
学校ではとても反抗的な態度をとっているが、本当は誰かとつながりたい。
母子家庭で、看護師の母は不在がちなので、きっと愛情不足。
幼い頃に夢うつつな状態で家に来ていたきれいな女性を神様と信じ、再会を望んでいる。
佐藤 ナンシー(さとう なんしー)
雄一と竜也が忍び込んだ屋敷の持ち主の若い女性で整形外科医。
骨折した雄一の主治医となる。
竜也の母親とは同じ病院勤務で、2人の良き理解者となる。
父親はドイツ人で母親は日本人だが、2人とも他界。
姉はドイツ在住で、一人で日本に住んでいる。
「かみさまにあいたい」読書感想文のアイデア
雄一や竜也の心情と自分のことを比べることで、良い読書感想文ができますよ。
- おばあちゃんを失った雄一の心に共感し、自分の環境と比べる
- 素直な行動ができない竜也の心情を理解し、自分や身の回りの友達に話を広げる。
- ナンシー先生についてまとめ、頼りになる大人の存在について考える。
- 「かみさま」が誰だったのか考え、自分ならかみさまに何をお願いするかをまとめる。
ストーリーから考えたことと、自分の経験や考えをつなげられると、感想文としてまとまります!
「かみさまにあいたい」読書感想文の流れの例
ぼくならこんな流れで作るかな・・・と言う流れをまとめました。参考になると嬉しいです。
自分の家庭環境・家族の関係をまとめる
まずは、自分がどんな家族の中で暮らしているのかを述べましょう。
基本的には幸せだけれど、ちょっとさみしい・・・と言う方向で書けるといいですね。
ぼくは4人家族で、小学校6年生のお姉ちゃんがいる。
お父さんとお母さんは会社で働いていて、いつも夜遅くに帰ってくる。
だから、ぼくとお姉ちゃんは学童で宿題をしたり遊んだりしてお迎えを待っている。
正直に言うと、お父さんやお母さんともっとお話がしたい。
でも、お仕事があるからわがままは言えない。
と、自分の家族の状況を書きながら、ちょっとさみしいことを表現しましょう。
雄一の今の状況をまとめ、後悔する気持ちに共感する
まずは雄一の気持ちに共感しましょう。
認知症のおばあちゃんをさけている間に失ってしまった後悔の気持ちに寄りそいましょう。
雄一にはおばあちゃんがいた。柔道が好きで、雄一の柔道教室の送り迎えをしてくれていた。
でも、おばあちゃんが認知症になった。ゆういちはおばあちゃんをさけるようになり、そのうちにおばあちゃんとは永遠のお別れになってしまった。
ぼくは、上手くやり取りできずにおばあちゃんをさけてしまった雄一の気持ちがよくわかる。
もっと、できたことがあったかもしれない・・・と思うのも良くわかる。
認知症の人とのやり取りで苦労した経験がある人は、自分の体験をまとめるといいですよ。
実際ぼくは、認知症の人と話した時、会うたびに同じ話を聞いたり、さっき食べたのにまたご飯を食べたがったりするのを笑ってごまかしてやり過ごすしかない経験をしたことがあります。
結構つらいですよ。自分にウソをついているようで。
竜也の家庭環境をまとめる
竜也の状況にも共感しましょう。さびしくて荒れている気持ち、ぼくはよくわかります。あなたなりに共感して下さいね。
竜也は雄一には正直に何でも話せるけれど、先生にはとても反抗的だ。
でも、その気持ちはよくわかる。竜也は一人っ子な上に、お父さんが家を出ていってお母さんと二人ぐらし。
さらに看護師のお母さんも仕事でいないことが多いなんて、きっとのんびりできる時間がないと思う。
小学校3年生で家で1人だけでお留守番して宿題をするなんて、大変すぎですよね。
おしゃべりしたくても相手がいない一人ぼっちな状況を想像して書きましょう。
2人とも「神様」に会いたい気持ちがあることをみとめ、自分なら何を願うか考える
雄一と竜也が「神様」に会いたい気持ちがあることに理解ましょう。そして、自分なら・・・と考えを広げましょう。
さみしいきもちがある竜也と雄一が、神様にお願いをするのは良くわかる。
竜也が「かみさまにあいたい」のは、さみしさをいやしてくれる人を求めているから。
雄一は、おばあちゃんが期待していたように「つよくなりたい」から。
ぼくも、会えるなら神様に会いたいと思っている。
ぼくは、どちらかというと、雄一に近いと思う。
自分ががんばるすたがを、天国の誰かに見守っていてほしいからだ。
ぼくは今、習い事をしていて、絶対成功したい。
でも、神様には、見ていてほしいだけで、がんばるのは自分だと思っている。
上の例では神様へのお願いについてを簡単に書きましたが、
あなたががんばりたいことがあれば「神様、ぼくはこんなことをがんばっている!」といことが書けると、より気持ちのこもった読書感想文になるでしょう。
雄一と竜也のように、自分にも仲良しの友達と一緒に悩んだり楽しんだりしていきたいと決意して終わる
最後に、雄一と竜也がお互いに支え合い、高め合える存在になったように、自分も友達との関わりを大切にしながらがんばっていきたいという決意を書いて終わりましょう。
おばあちゃんがいなくなってさみしい雄一と、おうちの人がいない竜也は友だちとして話をしたり一緒に何かをすることで、とても仲が良くなり、助けあえる関係になった。
おかげで、竜也は神様に会いたいというこだわりが消え、雄一と仲良く過ごしたいと思えるようになった。
ぼくにも、とても仲の良い友達がいる。
その友達とは何でも話せて、お互いによいライバルとして頑張れている。
ぼくは、きっとこれからもその友だちと仲良く楽しくがんばっていきたい。
そして、がんばる姿を神様に見ておいてほしい。
何でも語れる友達がいるって、いいですよね。
あなたにすでにそんな友達がいるなら、その友だちと高め合っていきたいことを雄一と竜也にからめてまとめましょう。
まだそんな友達がいないなら、ぜひ、雄一と竜也みたいな関係になる友達をつくっていきたいとしめくくりましょう。
「かみさまにあいたい」作者情報
作者は当原珠樹(とうはら たまき)さん。
東京都出身、上智大学のイスパニア語学科卒業。
出版社を退職した後、育児しながら創作を学んだということです。
きっと、いろんな才能がある方なんでしょうね。
最後に
ぼくは、このお話を読んで、とてもさわやかな気持ちになりました。
喪失感を乗りこえるストーリーが良かったです。
友情・喪失からの立ち直りという内容は、
過去の課題図書では、
ぼくたちのリアル
が近い印象です。
そちらもお勧めですよ。
色々な本を読んで、あなたの読書世界を広げて下さい!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。