入学前の子どもの発達状態を調べる新版K式発達検査で使われる
- 「姿勢・運動(P-M)」
- 「認知・適応(C-A)」
- 「言語・社会(L-S)」
それぞれの意味と対策
結果を考えた上で親ができることを紹介します。
検査領域の意味を知り、子どもの能力を伸ばす方法を考えましょう!
K式発達検査の領域「姿勢・運動」「認知・適応」「言語・社会」とは
入学するまでの子どもが受けるK式発達検査では
- 発達年齢(DA)
- 発達指数(DQ)
と
- 「姿勢・運動(P-A)」
- 「認知・適応(C-A)」
- 「言語・社会(L-S)」
という言葉(略称)がまとめで使われます。
- 発達年齢(DA)
- 発達指数(DQ)
については、
- 「姿勢・運動(P-A)」
- 「認知・適応(C-A)」
- 「言語・社会(L-S)」
を総合したものとイメージして下さい。
中学校の定期テストに例えると
- DA
- DQ
は全教科の合計点と偏差値
- P-M
- C-A
- L-S
はそれぞれの教科ごとの得点
と思うと分かりやすいでしょう。
- DA
- DQ
の意味についてはこちら⇩をご覧ください。
では、それぞれの略称が意味している領域について、説明していきます!
K式発達検査で使われる「姿勢・運動(P-M)」の意味と対策
「姿勢・運動(P-M)」の意味するのは、
人は生まれてから徐々に色々な動きができるようになります。
寝返りやハイハイ、つかまり立ちなど、少しずつできることが増えていきますよね。
4歳程度の発達なら
走ったり跳んだりケンパ遊びができれば、「姿勢・運動(P-M)」の検査領域はクリアです。
もし小学校入学時に達成できていない項目があるなら
相当体の動きは不器用なのかもしれません。
この領域が弱い子供への対策は
体を使った色々な遊びをしていくことが良いですね。
- リズムに合わせて踊ったり
- ジャングルジムに登ったり
- 段差を跳んだりする
ことも有効ですよ。
K式発達検査で使われる「認知・適応(C-A)の意味と対策
認知の意味は
ということで
適応の意味は
ということを表します。
小学校に入学するまでの子どもたちは、文字から情報を手に入れることは少ないです。
でも、「見よう見まね」という言葉が示す通り
見たことをまねすることで、子どもたちはできることがどんどん増えていきます。
K式発達検査は
「見よう見まね」で何がどのくらいできるようになってきているかを「認知・適応(C-A)」の領域で調べる。
という検査です。
見たり聞いたりした情報を正確に再現できるかは、
大人には当たり前でも、案外できないことが多いものです。
特に「斜め」の線を書くことや模様を作るのは、入学前の子供には難しいことが多いです。
この領域が弱い子への対策として
- 積み木をしたり
- 折り紙を折ったり
- お絵かきをしたり
- ビーズ遊びをしたり
などをすることもよいです。
手先が器用になると同時に、脳の発達も促されます。
K式発達検査で使われる「言語・社会(L-S)」の意味と対策
言語の意味は
・どれぐらい言葉が使えるか
・どれくらい言葉を覚えられるか
ということです。
そして
社会の意味は
・論理的に説明出来るか
ということです。
子どもは
- 大人とお話したり
- 大人同士のお話を聞いたり
- テレビやインターネットなどを見たり
などをして、使える言葉や常識を増やしていきます。
K式発達検査では
- ある場面を描いた絵を見て、どのくらい状況や様子を説明できるか
- 言葉をどれぐらい知っているか
- 言葉の意味を説明できるか
- 言葉の違いを言えるか
- どれぐらい数を覚えていられるか
などを「言語・社会(L-S)」の領域として調べます。
この「言語・社会(L-S)」の領域が弱い子への対策として
- ものの名前を教えたり
- 色々なことをする「理由」を言わせたり
していきましょう。
- 7並べ
- 神経衰弱
など、トランプを使ったゲームも良いですね。
K式発達検査の結果から親ができること
検査結果を受け取ったあなたは、きっと結果に一喜一憂するでしょう。
ぼくは自分の子どもの結果を見て、正直ショックを受けました。
受験生が数字を見て喜んだり落ち込んだりするのと同じです。
が、大切なのはやはり
- 結果からできること
- 伸ばせることを考えること
ですよね。
- 弱い所はフォローし
- 強い所はさらに伸ばすこと
が大切です。
結果を見て、改めてお子さんの様子を観察してください。
そして、弱かった領域を普段の遊びにとりこみましょう。
弱い領域は子どもによって違うので、一概に言えませんが、
- お絵かき
- 折り紙
- 工作
- 迷路遊び
- 買い物ごっこ
など。
とにかく力が伸ばせそうな遊びを考えて、一緒に楽しむのが理想です。
伸ばしたい力を伸ばすことを意図しながら楽しく遊べると、
子どもも嫌にならないし、大人も楽しめます。
なかなかうまくいかないことが多いと思いますが、
親が余裕を持って子育てをしないと、子どもも伸び伸びしづらくなってしまいますので、
できるだけ前向きで明るい子育てにしていきましょう。
おまけ
K式発達検査の項目は「その年齢の子どもの半数がクリアできる課題」を設定していますが、
クリアできる子どもの割合は、時代によって変わっていきます。
例えば電話機の標準は、黒電話→プッシュホン→携帯電話→スマホ
と変わってきているので、昔の電話を見ても何だかわからない子は多いでしょうし、
新聞も紙ベースからデジタル情報に置き換わってきています。
お金もキャッシュレス社会の進展により、数年後にはかなりの子供が知らなくなるかもしれません。
時代によって検査項目もアップデートされていくでしょうが、子どものおおよその発達段階をつかむための検査として、K式発達検査は役立ちます。
現時点での子どもの力を見るために、K式発達検査の結果を有効活用していきましょう。
そして、子どもの力を最大限伸ばしていきましょう!
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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