【廉太郎ノオト】で読書感想文!努力・切磋琢磨する彼と自分を比べよう
読書感想文対象学年

「廉太郎ノオト」の対象は高校生です。

2020年読書感想文課題図書(高校生)にもなりました。

でも主人公の年齢を考えると、中学生が読んでも面白いですよ。

い、良い話でした…。一気に読んじゃいました。

自分も音楽が好きだからか感動もひとしお。

読書感想文にとってもおすすめです!

 

ここでは、読書感想文のテーマのアイデアと

書き方の流れの例をまとめています。

あなたの参考になれば幸いです。

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▶︎一言あらすじ

▶︎登場人物
▶︎感想文の例 ▶︎感想文のアイデア・テーマ

【廉太郎ノオト】ひとことあらすじ

あらすじを一言で言うと?

音楽に対して非凡な才能を持つ瀧廉太郎が、音楽の世界で切磋琢磨しながら成長し、短い人生を駆け抜けていく物語。

廉太郎を取り巻く登場人物も魅力的で才能にあふれています。

磨きあう、高めあう

姿に感動しますよ。

 

 

著者について

著者は谷津矢車さん。1986年、東京都生まれの作家さんです。

「三人孫市」(中央公論新社)

など、主に歴史小説を書かれています。

興味がある人は是非そちらも読んでみてください。

 

【廉太郎ノオト】主な登場人物・場所

日本の音楽史に名を残している有名人がたくさん出てきます。

さすが当時、日本唯一で最高峰の音楽学校だけあります。

天才がいっぱいいます…。

 

主人公:瀧 廉太郎(たき れんたろう)

物語では琴・オルガン・バイオリンを独学でマスター。

官僚の父親の意向と異なる「芸」の道で生きていくことを決意します。

幼いころ、姉が弾く琴の主旋律に合わせて協和音を奏でることが無上の喜びだったので、

廉太郎は旋律も和音も奏でられるピアノを専攻します。

最年少で東京音楽学校入学、ピアニスト・作曲家のエースとして活躍しますが…。

 

 

幸田 幸(こうだ こう)

天才バイオリニスト。

彼女のバイオリンは聞くものを虜にします。

ただ、秀ですぎているために、

彼女の演奏に対応できるだけの伴奏者がいない…。

だからこそ、幸の姉の延は廉太郎にピアノの道を薦め、

廉太郎と幸はライバルとして共に成長していきます。

 

その他にも、才能あふれる人たちがてんこ盛り。

読書感想文としては

天才たちが天才たる理由と、自分のことを比べると

あなたオリジナルのよい感想文になるでしょう。

 

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【廉太郎ノオト】感想文のアイデア・テーマ

読み物として、とても面白い作品ですよね。

物語の登場人物の境遇・生き方と

あなた自身の境遇・生き方を比べると

まとまっていきそうです。

  • 感想文アイデア
  • 進路をめぐる、親の意向と自分の希望のずれを自分と重ねる。
  • 天才どうしが切磋琢磨する環境を自分と比べる。
  • 今の日本の音楽環境と当時を比べる。
  • 才能と努力、壁を越えると見えてくる景色を知り、自分の目指す姿を考える。
  • 結局、廉太郎は幸せだったのかを、自分の環境と比べながら考察する。

廉太郎や幸のような生き方をする覚悟があなたにはありますか?

ぼくは全然エリートではない道を歩いていますが、

あなたはどのような人生を思い描いていますか。

是非考え、読書感想文に反映させましょう。

 

 

【廉太郎ノオト】読書感想文の例

では、僕ならこんな流れにするかな…という例を書いていきます。

流れを参考にしつつ、あなた自身のエピソードを加え

オリジナルの読書感想文に仕上げてください。

 

 

廉太郎の人生は充実していたかどうかを考える。

滝廉太郎の人生はわずか23年です。

あまりに短いといえば短いですよね。

でも、彼の残した音楽は、日本人すべてに影響しています。

やり残したことはたくさんあるけれど、

やったこともたくさんある

という意味で、相当充実していたのではないか

ということから書き出してみてはどうでしょう。

例えばこんな感じ…。

滝廉太郎。わずか23歳でこの世を去ってしまった。

彼の人生は、充実したものだっただろうか。

人生としてはとても短いが、充実感は相当あったのではないかとぼくは思う。

14歳で上京、16歳の夏、東京音楽学校予科に現役最年少で入学。

首席で卒業。官費でドイツ留学。

輝かしい経歴には、ただただ驚かされる。

こんな人もいるんだ…と、ぼくとは全く違う世界で生きているようにも見える。

輝かしい経歴をまとめ、

当時の日本のトップレベルで充実した日々だっただろうことを

想像しましょう。

 

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才能と努力について考える。

輝かしい経歴は、何の努力もなしにはなしえません。

次は努力する(磨く)ことで光ることに

思いをはせましょう。

例えばこんな感じ…。

素晴らしい経歴の廉太郎だが、

ただ何もせずにその輝きを得たわけではない。

才能はもちろん重要な要素だが、

才能を輝かせるための相当な努力を彼はしている。

大きな壁にぶつかり、乗り越える姿は物語の中にもたくさん描かれているし、

壁を超える努力というのは誰にも必要なことだと、ぼくも感じる。

才能があっても、芽が出ない人はたくさんいます。

その点、廉太郎は才能も有り、人並みなんてもんじゃない努力もして

名を世に残したんですよね。

 

 

尊敬できる指導者・切磋琢磨できるライバルの存在の大切さを述べる。

才能が花開くためには、

個人の努力だけでは限界がありますよね。

やはり、それぞれの時期に適切な指導者がいて、

切磋琢磨できる存在が必要です。

東京音楽学校には良き指導者・ライバルがたくさんいました。

そのことに触れましょう。

例えばこんな感じ…。

才能と努力で実力は花開く。

でも、個人の努力には限界がある。

その点、廉太郎が通った東京音楽学校には

当時の日本で最も優れた指導者やライバルがいた。

廉太郎は、その時々の自分にふさわしい指導者を得ている。

橘糸重・幸田延・ケーベルと、まさにトップレベルの指導者の教えを受け、廉太郎は成長した。

さらに、天才バイオリニストの幸田幸の存在が、廉太郎の演奏レベルを引き上げた。

同じ志をもつ友達にも恵まれ、まさに、お互いに磨きあう環境が整っていたといえる。

だからこそ、廉太郎は輝くことができたのだとぼくは思う。

色々な要素が、廉太郎の成長につながっていたことを

まとめましょう。

 

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あなた自身の人生のストーリーを述べる。

さて、今度はあなた自身について振り返ってみましょう。

あなたが打ち込んでいることはありますか?

それはどのレベルまで行きたいですか?

共に頑張るライバルや信頼できる指導者はいますか?

自分に問いかけてみてください。

そしてその答えを文章にまとめましょう。

 

ぼくは、楽器を少しだけやるので

楽器経験者として語ってみます。

例えばこんな感じ…。

ぼくには廉太郎のような、大きな夢はない。

でも、趣味の範囲で楽器を楽しんでいる。

ぼくが使う楽器はバイオリンだ。

学校に弦楽クラブがあり、先輩の演奏に憧れて入部した。

ぼくの目標は、コンサートで合奏すること。

プロになろうとかソロで演奏しようとかそんな気持ちは全くない。

けれど、同じパートのライバルや

別のパートの友達たちと一緒に演奏することは

この上なく気持ちいい。

また、担当の先生も、丁度ぼくが伸ばすべきことを教えてくれる。

ぼくにとって、西洋音楽はとても身近な存在で、自己表現の手段になっている。

 

何度も書くが、ぼくは楽器を職業にするつもりもなく、

ぼくはバイオリンを趣味で楽しむためにやっている。

極端に言うと、ぼくは音楽の世界のすそ野で楽しんでいる。

ただ、ぼくがこういう趣味を持つのも、廉太郎たち東京音楽学校から全国に音楽教育が広まったからだ。

普段あまり考えないが、廉太郎たちの影響を、ぼくたちは受けていることに改めて驚く。

ここではバイオリン(音楽)を例にしましたが、

あなた自身の経験をまとめてみてください。

音楽の授業で触るリコーダーだって文章にできます。

別に音楽でなくても、自分が打ち込んでいるスポーツでも文化活動でもいいんです。

  • あなたが今、何にどのように打ち込んでいるか。
  • 良き指導者、ライバルの存在の大切さ。
  • 現在のほとんどの活動は、明治以来の文明開化の影響をうけている。

ということをまとめられるといいですよ。

 

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今の日本の音楽環境を眺め、廉太郎たちの業績を称えつつ、今後につなげる。

あなた自身のことを語りつつ、現代の音楽環境について書きましょう。

今や、和楽器とか邦楽とか、すっかりマイナーですよね。

例えばこんな感じ…。

廉太郎たちの夢は

日本に西洋音楽を根付かせること

だった。とても壮大な夢だが、それは実現している。

時代の流れと、廉太郎たちの思惑が一致したからだ。

今や西洋の音階・リズムは日本中いたるところで聞こえてくる。

廉太郎が作曲した「お正月」や「荒城の月」は、もはやスタンダードで

僕たちの血肉と化している。

むしろ、和の音階や楽器は「伝統」の名のもとに細々と生き延びている程度の印象しかない。

世界基準としてはそれでよいのかもしれないが、ぼくは一抹の寂しさも感じている。

明治以降の西欧化の流れの中に、自分たちが存在していること、

むしろ自分たちの伝統文化は消滅しかねないことに

言及しましょう。

 

 

これから、自分たちはどうあるべきかを考える。

廉太郎たちの業績は認めつつ、

伝統文化を守る大切さも訴えましょう。

そして、あなたができることを述べ、

読書感想文を閉じましょう。

例えばこんな感じ…。

これからもグローバル化は進んでいき、世界はますます狭くなるだろう。

英語がスタンダードとなったように、

西洋音楽もスタンダードなので、

教養として身に着けるのはやはり大切だと思う。

そういう意味で、廉太郎たちの目指した世界は正しかったと思う。

 

でも、日本に伝統的に伝えられてきた音楽も独自性という意味では大切だ。

ぼくは地域の祭りに毎年参加し、太鼓をたたき、歌を歌ってもいる。

日本で生まれた人間として、こちらも大切にしていきたい。

 

廉太郎の作った童謡には日本的要素もたくさんちりばめられている。

ぼくも、西洋の文化を尊重しつつ、日本の文化も大切にしていきたい。

それが、ぼくのアイデンティティになるだろう。

廉太郎の願いはかなったけれど、

日本独自の文化も大切にしていきたいことをまとめて

読書感想文を終えるといいでしょう。

 

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最後に

音楽って、いろいろなジャンルがありますよね。

好みは人それぞれですけれど、

心を落ち着かせたり感動させたり鼓舞したりと

様々な役目を果たしてくれます。

 

あなたにも好きな音楽はあると思います。

その音楽がなぜ好きなのか、

ルーツはどこにあるのか、

を読書感想文に織り込んでもいいかもしれませんね。

 

あなたオリジナルの感想文に仕上がることを

応援しています。頑張ってください!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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