
天才少年が「IQ150!」と紹介されることがありますね。
逆に、うちの子はIQが低いから・・・と悩む人もいるかもしれません。
賢さの目安として使われるIQは検査で出されるものですが…
ここではお遊びのIQ検査の話ではなく、発達検査WISCによってわかる
IQ(知能指数・Intelligence quotient)が何を意味しているのかを解説します。
WISCの数値の意味については
【WISC検査の数字の意味を解説】結果から特性・対応方法が見えてくるの記事で解説しています。
IQ(知能指数)とは
IQとは、普通の人に比べて、その人がまん中からどれぐらい離れているかを意味しています。
100を標準として考えているので
120を超えたら「かなり知能が高い≒賢い」
130を超えたら「相当知能が高い≒すごく賢い」
と言えるでしょう。
IQ130を超える人は100人いたら2人程度と考えられています。
ということは、
IQ150というのは、2500人1人程度
と考えていいかもしれませんね。
逆にIQが80より低いと「知能が低い」とされるわけです。
以下にIQを出す検査と、解釈の仕方についてざっくりと紹介していきます。
良く使われる知能検査WISCとは
ここではWISC(児童向けウェクスラ―式知能検査)を例にあげます。
WISCは日本では超メジャーな知能検査で、
小児医療・心理・教育関係など、様々な機関で利用されています。
いわゆるIQは、この検査での数値が使われていると思われます。
WISCは6才から16才を対象とした知能検査です。
(対象年齢でない場合は、K式発達検査でDQ(発達指数)を調べる方法もあります。)
第4版の場合、10+αの検査項目を実施します。
検査の順序や問題は決まっていて、年齢により検査問題が異なる訳ではなく、
どこまでできるかで、スコアが変わってきます。
つまり、たくさん解ければその分評価点(IQ)が上がるということですね。
WISCでは、IQ(知能指数)でざっくりとした結果を見ます。
数字だけで言うと、
IQ80~120の間に80%の人が該当します。
得意苦手があったとしてもこの範囲の人はいわゆる「普通の人」と思われます。
では、IQが80より低い場合はどうでしょう。
IQが80より低いということは、スコアが顕著に低いという事で、
知能のどこかにハードルがあるということかもしれません。
逆にIQが120より高いということは、
トータルな能力がとても高いということです。
IQが130を超える人の割合は全体の2.2%程度しかおらず、
相当「賢い」ことが予想されます。
IQ150という数字が出たなら、
出した人は本当にいわゆる天才かもしれません。
ただ、あくまでもIQは数値でしかなく、
社会性とか生活力とかが分かる訳ではありませんし、
テストで表わされる学力と直結するわけではありません。
さらに、IQを出す検査は他にもあり、検査による数字のばらつきは考えられるので
あくまで「参考」でしかないですよ。
そして、トータルなスコアだけではなく、検査間のスコアのデコボコも結構重要です。
その子が何が得意で何が苦手かを見つけることができるので。
IQと学力の関係
IQが高いけれど、学校のテストの点数は低い
という人はたくさんいます。
理由はいろいろ考えられますが、
- IQは→あくまでも可能性・能力で
- テスト→努力や理解したことの結果
という違いがあるかもしれません。
つまり、力はあるけれど努力していない可能性がある訳です。
ただ、
IQは低くなく、本人がとても頑張り屋で
学習もコツコツ積み上げているのに結果が出ない
という人もいます。
IQが高いのにテストの結果が良くない原因も、色々考えられますが
もしかするとその人は
LD(学習障害)かもしれません。
やり取りは普通なのに
「読む」「書く」などの特定の能力だけにハードルがある子は、実際にいます。
IQを知ることは、子どもの様子を詳しく見るための
手がかりの一つとして有効だといえますよね。
最後に
WISCをここでは紹介しました。
WISCは事実上、病院や教育関係で必ず行われるほどメジャーな検査ですので、
その数字の意味を理解しておくことは、子育て上有効です。
ただ、IQも大切ですが、
子ども個人個人の持つ特性を理解する方がより大切です。
人はそれぞれ得意なこともあれば苦手なこともあります。
得意や苦手を把握して、トータルで成長をサポートできるといいですよね。
賢さの目安として表現されるIQ(知能指数)ですが、
その数字が独り歩きしないように、気をつけていきましょう。
WISCの数値の意味については
【WISC検査の数字の意味を解説】結果から特性・対応方法が見えてくるの記事で解説しています。
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